晴天の中「赤木沢」1dayチャレンジ

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赤木沢出合

9月に入り天候が少しずつ安定してきています。
今週になって東北や北海道では、相当な降水量があったらしく心配もしましたが、連休の3日間は安定しそうです。
昨年から、天狗蔵君を「赤木沢」に連れていくタイミングを探っていました。水量や天候が安定しているこのタイミングを外すわけにはいきません。
メールで誘ったところ、一つ返事で決定です。
前日に折立に入り車中泊。
朝3時スタートで「折立~太郎小屋~薬師沢~赤木沢~中俣乗越~北ノ俣岳~太郎小屋~折立」1day12時間での一周にチャレンジすることに。
天候が安定している1日で勝負したいと考えました。(3連休の中で一番天気が安定するのが14日です。)
土曜日の18時に集合。折立に向かいます。折立ヒュッテ手前のトンネルを抜けてびっくり。すでに車で埋まっています。
運よく1台分のスペースを見つけて路上駐車。


車内で久々の宴会となりました。二人とも久々の合同山行に、少々興奮気味です。わくわくする気持ちを抑え、9時に消灯としました。
2時30分起床して朝食をすませ、真っ暗な満天の星空の中3時22分折立ヒュッテをスタートです。
この時期、気温は相当下がっています。10度ほどでしょうか。体温が上がらない分ハイクも快調に進みます。
樹林帯を抜け三角点まで約1時間。バックカントリースキーのトラバースポイントまで1時間。残り30分の2時間35分でクリアー。とばしているわけではないのですが、気温が低いことが幸いし、体力を温存したまま薬師沢に向かうこととなりました。
ここからの下りにはスイッチが入りました。薬師沢までを1時間17分でクリアーし、薬師沢から赤木沢へ向かいます。
思っていたよりも水量が少なく、赤木沢を楽しむには最高の日となったようです。
黒部川源流のエメラルドグリーンの水。真っ青な空。澄んだ水が日々のストレスをすべて洗い流してくれます。
先行者もたくさんいます。目の前に約10名。河原の至る所に踏み跡が付いています。この時期、赤木沢は、沢登りの登山家でにぎわっていたのでしょう。そういえば「幸」さんも最近来ていたようです。
薬師沢小屋から赤木沢出合までは、1時間12分。途中の高巻きも難なくクリア―。(高巻きをしないグループもいました。)
8:53赤木沢に入ります。思った以上に水量がありません。天狗蔵君は、目の前に現れる滝を見るごとに、感嘆の声を出しています。
先行者の方々も。「来てよかった。今まで来た中で一番。」等の感想を漏らしています。
二人で先行者を抜きながら、1時間ほどで「大滝」に到着。
先行者7名(男女のグループ)が大滝の高巻きにザイルを出しています。確保を行い、若い女性のメンバーが「怖い・怖い」と言いながら時間をかけて上がっていきます。
この間、カップヌードルとおにぎりでエネルギー補給し、時間をつぶします。ここでの食事が中俣乗越以降に大きく影響しました。
前がいなくなったのを見て、私達もプチ・ロッククライミングに入ります。
クリアー後は、左・左とコースをとって中俣乗越を目指します。休憩を入れたせいか、二人とも脚が重く感じてなかなかスピードが上がりません。
11:13中俣乗越の登山道に到着です。前回と同じところに上がることができました。
登山靴に履き替え、先ずは「北ノ俣岳」を目指します。ここからが忍の忍のハイクでした。
目の前にあるピークを超えると、また新しいピークが前に出てきます。そんな状態でいくつかのピークを越え、やっと「赤木岳」。だらだらとしたアップ・ダウンの連続の後、1時間10分少々で「北ノ俣岳」を通過しました。
快晴だった赤木沢通過と異なり、ガスが周囲の風景を隠しています。行っても行っても太郎小屋が見えてきません。
見えないわけです。太郎小屋に着くには、太郎山を越えなければなりませんでした。ここを通過して初めて、小屋が目に飛び込んできます。ここまで2時間少々でクリアー。
休憩を入れ、最後の下りに入ります。二人ともしっかりエネルギー補給ができています。私も最後の樹林帯で天狗蔵君に何処まで付いてけるかが課題です。
先週の早月尾根のトレーニング効果が出ているのか、脚には意外と余裕があります。登りの脚力がなくても下りの脚力が残っていればどうにか1時間30分で下れるかもしれません。
三角点まで約1時間でクリアー。最後の樹林帯を30分で行けるかが勝負です。
疲れている身体に、集中力を注入。絶対に怪我はできません。脚に力が入らなくなったところで天狗蔵君から離れることに。
「無理をかけても無謀なことだけはしない。」を心がけます。
結果、彼より2分遅れの1時間35分での下りでした。
そんなに急いでどうする。反省しきりですが、私の身体にはやはり「陸上競技選手の血」が流れているようです。
誰と勝負するのか。勝負する相手は、「過去の自分」です。年齢が進めば進むほど「過去の自分」を意識してしまいます。数年前の自分がライバルなのです。
今回、天狗蔵君を赤木沢に案内することができて本当に良かった。彼も仕事が忙しくストレスが溜まりっぱなしだったとか。彼の感動する声を今回何度聞いたことでしょう。
薬師沢小屋から中俣乗越までは、時間をかけての山行でした。山のピークを制覇する山行とは違いますが、彼もまた一つ楽しみ方を増やすことができたようです。
今度は、フライフィッシングの準備をして時間をかけて来たいと思います。そんな充実の山行となりました。

メンバー:レッドバロン・天狗蔵君
薬師沢~赤木沢周回ルート太郎小屋まで
折立~太郎小屋間  往路:2時37分  復路:1時間35分

太郎小屋~薬師沢~赤木沢~太郎小屋軌跡26.9.14
太郎小屋~赤木沢~中俣乗越~北ノ俣岳~太郎小屋周回
太郎小屋~薬師沢小屋 1時間17分 薬師沢小屋~赤木沢出合 1時間12分 赤木沢~中俣乗越 2時間20分
中俣乗越~太郎小屋 2時間05分   計 11時間43分



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3:22 満天の星空の中を折立出発

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4:25 三角点通過。 真っ暗で何も見えません。星だけが輝いています。

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少しずつ明るくなってきました。 いつもよりスローな天狗蔵君。

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雲一つありません。もうすぐ御来光の時間です。

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遠くに白山が見えます。

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5:26 スキーの時のトラバースポイント近くを通過。あと30分で着くのか。

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5:59 太郎小屋に到着。五十島さんにご挨拶してすぐに出発。

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天狗蔵君は、太郎小屋から薬師沢の方へは、初めてだそうです。

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6:41 薬師沢の最初の橋を通過します。霜がおりて滑ります。

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7:00 左俣の橋を通過。ここにリュックを置いて岩魚を釣りに左俣に入ったこともありました。

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下りのスイッチが入りました。ガンガン攻めます。

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川の音が聞こえてきました。もうすぐ薬師沢小屋のようです。

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7:29 薬師沢小屋到着。ここで沢靴に履き替えます。

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7:41 ヘルメットをかぶり出発。

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階段を下りて河原に降り立ちます。

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水が冷たいので、濡れないようにします。

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水量が少ないので、右岸・左岸を自由に渡渉しながら進みます。

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岩を伝って進む場所もあります。

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太陽が照り始め気温も上がってきました。

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高巻きポイント通過。私達の前のグループは、高巻きをしないでクリアーしたようです。

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赤木沢の出合いが見えてきました。

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8:53 赤木沢到着。奥の滝を超えると岩魚の楽園だったのですが。今は?

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赤木沢に入ります。水没しないで無事通過。前のグループで、わざわざ腰まで水没する人もいます。

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8:53 通過

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8:55 楽しそうな天狗蔵君。

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8:57 次の滝へ。

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楽しくて仕方ありません。

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9:03 先行者を発見。

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先行者の方に1枚撮ってもらいました。

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高巻きからの景色。感動しかありません。

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9:17 一枚岩の滝が続きます。なので谷の大きな崩落や変化はない谷のようです。

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一枚岩が、永い年月で溝になっています。

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9:45 女性の混じったグループに追いつきます。身長がないと岩をクリアーするにも苦労しています。

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9:54 大滝に到着。先行者6~7名がクライミングで詰まった状態になっています。時間がかかりそうなのでカップヌードルとおにぎりで腹ごしらえをします。
ザイルまで出し始めました。女性が怖がっているようです。

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プチ・クライミングとなった高巻きの上部。岩を利用して上がりましたが女性は怖いと思います。私のルートの右に優しい這松地帯を抜けるルートが一般的なようです。

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10:30 大滝をクリアー。上部からの眺め。

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上に行くにしたがい水量が減ります。いつの間にかガスが出て、青空がなくなってしまいました。

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左・左とルートをとっていきます。ほとんど水が流れていません。水源の発見ができるのか。

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水源らしき場所を発見。

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ミツバツチグリ(三葉土栗) 中俣乗越へ上がる途中に咲いていた唯一の花。
草丈10cm~15cm、時に30cmになる多年草です。日当たりのよい畑地・草原や林縁に生育します。
春に花茎をほぼ直立させて、上部で枝分かれさせて、通常、径1.5cmほどの数個の黄色の5弁花をつけます。
果実は痩(そう)果(堅い乾いた種子)で、径1cm弱の卵型で緑色のガクに包まれ、熟すと内部から淡褐色の小さな(径1.2mmほど)種子を多数出します。
葉は3枚の小葉からなる三出複葉で、小葉は長さ3cmほどの楕円形で葉先は尖りません。葉は、根出葉だけで茎葉はありません。
この仲間(同属)には、葉が羽状複葉のキジムシロや、葉が5枚の小葉からなる掌状複葉のオヘビイチゴがあります。
なお、名前がただの「ツチグリ」も仲間(同属)ですが、分布は中部地方以西です。根茎が太く、部分的に塊状になった部分を食用にできることから「土栗」です。

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11:13 中俣乗越の登山道と合流。 登山靴に履き替えます。

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いくつものピークを越していきますが、だらだらと長い登りが苦痛でした。

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12:22 北ノ俣岳を通過します。休憩なし。

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太郎山へのだらだらとした木道。

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やっと太郎小屋が見えてきました。

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13:18 太郎小屋に到着。ウクレレを弾いて陶酔している従業員。この3連休は地獄のような忙しさだったのでは。

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コンサートをしているよう。

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13:30 太郎小屋出発。さあ1時間30分で下れるか。

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ガンガン二人で飛ばしていきます。

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有峰湖が見えてきました。高度が下がるにつれ、気温が上昇します。

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14:28 三角点通過。休憩は入れません。

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必死に天狗蔵君の後ろをついていきます。

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15:05  2分離されてゴール。離されましたが、よく健闘しました。

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車の所に戻った二人は、満足感でいっぱいです。
赤木沢に感動しまくりでした。
夏の暑い時期に沢登りは、涼を求めての楽しい山行となるようです。
ここ赤木沢は、沢登りのメジャーコースとして初心者も沢山訪れているようです。
薬師岳を中心に多くのコースがあり、京都大学生がなくなった「岩井谷」は、折立~太郎小屋までの尾根の下にある谷です。ここも多くの沢登り愛好家が入っているようですが、鉄砲水には充分注意しなければなりません。
昔読んだ岩魚釣りの本に、
「釣れた岩魚の身体を良く見なさい。もし、傷がたくさん付いている岩魚が釣れるようだったら、その渓流は早く上がった方がいい。鉄砲水が良く出ている渓流である証拠なのだ。」
と記されていました。自然を観察し、危険を肌で感じることのできる感性と嗅覚を身につけたいものです。
その感覚や洞察力・嗅覚を磨くためにも、集中力を持って自然と対峙し、同化する(同期する)ことを心がけたいものです。
久々に二人ではしゃいだ超特急山行となりました。