3日は、4:25起床。準備をして早出となります。朝食もお弁当にしてもらいました。外はもう明るくなっています。
5:15別山の横から太陽が顔を出したのを合図に少々風のあるカチカチの縦溝滑降のスタートです。カチカチの縦溝滑降は、武蔵谷通過まで続きます。太陽が雪面を照らし始め、標高が下がることで斜面も緩み、滑降しやすくなってきました。平蔵谷・長次郎谷通過は、滑降を楽しむことができます。5:58真砂沢ロッジ付近を通過しているのですが雪の下になっているようで確認できないまま二股・近藤岩まで一気に進むことができました。
二股手前の雪割れもたいしたことなく難なくクリアー。6:13に近藤岩の上部でシールを装着します。ここまで約1時間でした。カチカチの縦溝滑降がなければ30分ぐらいなのでしょうか。
6:27エネルギー補給を済ませ、今日の1回目のハイクスタートです。三の窓を横目に見ながら、北股へ入ります。傾斜もゆるく快調にハイク。7:13小窓雪渓から別れ、池の平小屋への斜面に入っていきます。登り上げたところに「平の池」があるのですが、もちろん雪の下。ここに来ると池の平山からの滑降跡も残っています。素晴らしい斜面が目の前にあり、思わず行ってみたくなります。
7:51池の平小屋に到着です。もちろん小屋は屋根の一部が出ているのみ。掘り起しには時間がかかるようです。ここでマッタリと時間を過ごします。エネルギー補給、ハイドレーション内に雪を入れ水分確保。(天狗蔵君は(-。-)y-゜゜゜)
ここから大窓の出合まで小黒部谷を滑降していきます。目の前には縦溝の無い素晴らしい斜面が広がります。
8:24滑降。予想通りです。適度に緩んだ雪面をカービングで攻めていきます。あっという間に大窓の出合についてしまいました。ここから大窓へ登り上げるのです。標高1525m~2206m 標高差約700mですが長く感じます。この大窓の一番の難所は最後の登り上げにあります。毎年大きな雪庇が形成され、年によって右端から上がったり左端から上がったりといろいろな情報があります。今回もここで苦労させられることに。
8:51ハイク開始。標高2020m地点までは約1時間でクリアー。いいペースです。ただここから暑さとの戦いが始まります。気温が急激に上昇。ジグを切るごとにハイドレーションをくわえてしまいます。雪庇の約5メートル手前までどうにかスキーで登りあげましたが、ここからが問題です。アイゼンを付け、スキーをリュックに括り付けます。天狗蔵君が左側からトライしてみましたが、雪庇が邪魔になり、クリアーを断念。私が立っていた中央付近のほうが行きやすいとの指示が届きます。アイゼンを雪面に蹴りこみ、ストックのピックを雪面にくいこませての慎重なハイクとなりました。どうにか雪庇をクリアー。上に出てみると雪庇全体が傾いた形になっています。なので例年とは違った状態だったようです。
10:42鞍部に到着。お地蔵さんに感謝し、マッタリした時間を過ごします。目の前に登山者が「大窓の頭」めがけてトライ中です。ただ、どう見てもルートが違っているのです。私たちが行ったときは右側のハイマツ地帯をハイクしたことを覚えています。パーティー5人はわざわざ左側からザイルを出してハイクしています。(まあ仕方ありません。)
11:08大窓滑降を開始。縦溝も少なく前半は、谷に向かて左側を滑降。快調でしたが、雪が繋がっていないことが判明。尾根を乗り越え右側の雪渓に移動する羽目に。ここは落石も多く地雷もたくさん隠れています。ですが、スキーでの滑降はあっという間。
11:33西仙人滝を通過。滝も雪にうまっています。どこに滝があったのかわからないほどでした。11:44雷岩を通過。この間を10分でクリアーです。ここまではほとんど雪に覆われ、何の問題もなく滑降することができました。問題は、「鷹の座り」です。11:57ここも雪が繋がっており、アイゼンを装着して無事にクリアー。その後は雪面をアイゼンのまま下ります。取水口で右に行こうか、左に行こうか迷ていたのですが、下から登山者が2名上がってきます。彼らは左側からの来るので、そちらを選択。ただ、左側だと必ず渡渉しなければなりません。二人から渡渉場所について情報をもらい、覚悟を決め行くことに。
少し進むと、広い堰堤がでてきます。堰堤の上はセメントで平になっており、スキー靴の半分は水につかりそうですが、素早くいけそうと判断しました。最初に私が走って渡渉。少々水も入ってきましたが、気になるほどではありません。
その後は、いつものように白萩川の橋を渡り、フキノトウを採りながらゆっくいと馬場島に戻ることができました。
13:03馬場島の車に到着です。二日間にわたる残雪期の山行は初めてでした。すべてが予定通りだったと思います。二日目は意外と余裕がありましたが、なんといっても大窓の雪庇乗り越えが一番スリルがあったようです。雪面は、縦溝に悩まされたところもありましたが、気持ちの良い滑降を楽しめた場所も多く、剣岳という素晴らしい山の周囲を、スキーを活用して一周することの楽しさと充実感は、これまで経験してきた山スキーの中ても一番となりました。
来年は、小窓を攻めようと二人で決意した、充実と感動、そして満足感あふれる山行となりました。
メンバー:天狗蔵君・レッドバロン

2日目:剱御前~大窓 5時間24分 大窓~馬場島 3時間21分 計:8時間45分

風が強く朝は冷え込んでいました。なのでこのスタイル。
5:18 剱御前小屋をスタートします。

カチカチの縦溝地獄。ここを滑降できれば山スキーもOKでしょう。一緒にスタートしたボーダーは、降りてこれません。
ここでしりもちをつけば青あざ間違いなし。

5:48 平蔵谷の出合を通過。いつかここを滑りたいものです。

平蔵谷を過ぎると、雪面も緩み滑りやすくなってきました。快調に飛ばしていきます。

6:09 正面に近藤岩が見えてきました。雪割れもほとんどありません。

近藤岩の手前にあるスノーブリッジ。ここもしっかりしていました。

6:16 シールを装着。エネルギー補給をしてハイク開始です。
正面が三ノ窓雪渓。いつかここも攻めたいものです。

6:53 北股を進みます。白い山が「池平山」です。この角度から見ると穏やかな顔を見せていますが。この山を滑っている跡もありました。

7:13 小窓雪渓との分岐点。ここから右の斜面にハイクしていきます。池の平小屋を目指します。
初めての場所ですが、ほとんど迷うことはありませんでした。

振り返ると八ッ峰が飛び込んできます。この景色を見たかったのです。

平の池を通過。ここにテントを張って八ッ峰を見ながら過ごすのもいいかもしれません。

7:53 池の平小屋に到着です。小屋は雪の中。これを掘り出すのは大変な作業でしょう。

ここでマッタリした時間を過ごします。ハイドレーションに雪を入れ、この後の登りに備えます。
エネルギー補給も怠りません。
そんな中、なぜか(-。-)y-゜゜゜の天狗蔵君。さぞ美味しいのでしょう。私にはわからない世界。

素晴らしい斜面に二人だけのシュプールを刻んでいきます。よく滑るザラメ雪。最高です。

滑ってきた小黒部の谷。いい斜面でした。ここを満喫することができるスキーヤーは限られた者のみ。優越感を感じないわけにはいきません。

8:34 大窓との出合に到着。いよいよ今日の核心部に突入します。

9:27 標高1861m地点を通過。 約300mを30分少々で登り上げました。100mを10分ペース。快調です。

10:01 標高2074m地点 暑さとの戦いとなってきました。

10:25 いよいよ大窓の雪庇に挑みます。左端も右端も今回はダメなようです。一番クリアーできそうな場所に先ずは、天狗蔵君がアタックです。

結局、中央から大胆にクリアー。上がってみると、雪庇全体が横に崩れ、一番傾斜がなかったのが中央付近でした。年によって違うようです。

大窓の頭に5名のパーティーが取りついています。ザイルを出して苦労していますが、正しいルートは右側にあるのですが。

11:08 大窓滑降開始です。バックは小窓尾根。今日もここをアタックしている人もいるのでしょう。

谷に向かって右を滑降すべきか左を滑降すべきか悩むところ。右側には多くの落石がありそうなので、左に行くことに。

左は、素晴らし斜面でしたが。
雪が繋がっておらず、右の谷に移動する羽目に。

大窓雪渓を振り返ります。最近この近辺によく来ており、見慣れた風景になりました。

11:45 雷岩を通過。上半分しか出ていないところを見ると、積雪は2mほどなのか。

11:50 鷹の座りに到着。右側に雪が繋がっています。一安心。

12:12 取水口を左側から降りることに。ちょうど登山者が2名登ってきたので、渡渉の情報をもらいました。左側からだと必ず渡渉が必要とのこと。覚悟を決めます。

渡渉した堰堤のセメント。ここだとスキー靴をはいたまま走って渡ることができました。なので、思ったほど濡れなくてすみました。靴の中が少し湿っぽくなっただけ。

13:03 馬場島の車止めに到着です。
大満足の二日間でした。稜線上の雪は相当消えているようですが、谷や沢の雪はまだまだ残っていました。
高温続きで白萩川の状態も心配されましたが、何の問題もなくすなりクリアー。スキー滑降も充分に楽しむことができました。
剱沢の縦溝は残念でしたが、その分よかった場所もありました。
初めての池の平小屋、小黒部谷等、未知の場所に足を踏み入れるワクワク感がたまりません。
ここも二人いるから可能となったのだと思います。
思えば今回のための現地偵察を2回しています。大窓を通過したのは3回目。やはり自分の足で歩いた場所であるため、滑降していてもイメージがついているのだと思います。
そんな、充実の二日間でした。まだまだ剱岳を絡ませた山スキーの楽しみ方がありそうです。
無理をせず、確実に実行していきたいと思う山行となりました。
連日の晴天に感謝・感謝です。





















































