
白馬乗鞍温泉スキー場の山岳ガイド「二木港雪」さんによるセルフレスキュー講習会に参加。本で学習したことが全く役に立たず、終始ダメ出しの連続です。午前中は講義により知識をプラスして整理し、脳の引き出しにしまいこむ作業から。午後は、実際に雪上に立って引き出しの中身を使って実践的訓練を徹底的に。何度も失敗し、確認し合っていく中で、少しずつ何が重要なのかが理解されてきました。講習の中での印象的な言葉「山の無知は罪悪だ。」この言葉を肝に銘じたいと思います。
私達がBCスキーで楽しむエリアは、日常生活からかけ離れた場所です。そこは雪崩地形・オープンエリアであり、トラブルがあるのは当たり前と考えなければなりません。
➀何かある前に対処すること
➁何かあった時の直後のリスクマネージメントを確実に実行すること。
が重要となってきます。この二つを確実にこなすための材料や基準になるものを今回はしっかりと学習することができました。
ただ、学習と実践ができることは違います。私なりに「バックカントリーセルフレスキュー」の本や、「雪崩学」の本を読み、学習はしていました。これは、JAN(日本雪崩ネットワーク)の講習会を座学で受講することも知識の量こそ違いますが、脳の引き出しの中に知識をやみくもに詰め込んだ状態になっているのです。
今回、やみくもに詰め込んだ知識を、二木さんの講習会で実際に活用することで、自分の引き出しからの出し方や、状況の変化に合わせた対応の仕方等を身に着けておかなければならないのです。ここまでやっておかないとたぶんパニック状態に陥り、何にもできないまま大切な仲間を死なせてしまい、この魅力的なBCスキー等をやめていくはめになるのです。
一緒に行く、メンバーがしっかりとしたセルフレスキューの講習を受け、いざという時に確実に対応してくれる信頼感を持ってBCスキー等を楽しむべきだと教わりました。
その中で、感動を共有し合うことができれば本当のBCの楽しさが湧き上がってくるのです。
BCスキー等にはリスクはつきものです。そのリスクを最小限に抑えていくための行動パターンがリスクマネージメントです。
一つのリスクマネージメントを紹介してみます。
「寒い状況下で雪崩に遭遇。掘り出しまでは順調に行ったが、ぶるぶると震えている状態であった。」
これは低体温症になった状態です。ここでのリスクマネージメントは、「風にあてない。」ことが重要です。そのためには、➀ツエルトが必要になります。また、掘り出した人の➁ウエアーに注意を払うことも大切となります。➂リュックに暖かいお湯があればそれを飲ませることで、回復度は急激に早まります。
この三つができるよう、ザック内に常に準備が必要となるのです。
BCは、登山なのです。冬山で守らなければならない決まり事をしっかり確認しておくことも重要でしょう。現在、若いボーダーの意識が高まってきていること。意外と山岳会の意識が低いこと。などの話がありました。「無知は罪悪。」なのです。
今回の講習の中で一番の印象に残っているリスクとして「ヒューマンファクター」があげられます。一緒にいった人との関係の中で起きるトラブルです。私自身もBCへは1人で行ったり、多くて2名~3名でのBCが基本でした。これまでも「コラボ」と称して気の知れたメンバーを誘ってのBC経験がありますが、その中で「今日は〇〇さんがリーダー」といった会話をしたことがありません。集まったメンバーは、単独行者が3名集まり、ただ同じスタート時間で、同じ場所をハイクし、同じような場所を滑ってきた、にすぎなかったのです。
同行者の体力や滑降レベルがほとんど同じであれば、問題がないのですが、レベルに差があり、Aさんが滑れた斜面をBさんが怖いと思ってしまえばBさんにとってAさんとの行動がリスクとなるのです。人は自分のペースを守って行動すれば楽なのです。この部分は今後注意していかなければならない大きな問題です。
団体には必ずリーダーが必要となるのです。今回クスミン・キザノ君・レッドバロンの三名で、雪崩発生から掘り出しまでの一連の行動を何度も実践しました。この三名の捜索活動にもリーダーが必要であり、的確な指示を出していく行動が重要となるのです。今回は学習し、実践したほんの一端の紹介です。何より大切なのは、「二木港雪」さんにしっかり講習を受けることです。二木さんの話の中には、自分が経験してきた多くの宝物がありました。誰もが経験できない貴重なものです。その話を聴くだけでも大きな刺激をもらうことができました。何より、二木さんはアウトドアスポーツの先駆者として様々な経験と引き出しをもっておられました。
フライフィッシング・ソルトフィッシング等の世界でも私とかぶるところが沢山あり、フライフィッシングの話だけでも一緒に美味しいお酒が飲めそうです。そんな魅力的な山岳ガイド「二木港雪」との出会いは、またまた私を化学反応させてくれそうです。
明日は講習二日目。天気は少々悪そうですがワクワクしています。そんな充実の講習会となりました。
午前中は講義。一生懸命メモを取る三人でした。
事務所内はBC道具が山のように。
午後は、スキー場内で実際に。ビーコン操作の訓練。
的確な使い方を指導。
3m以内で身体の正面に置いて雪面に近づけて捜査します。
一番近づいた状態を確認。
スキー場内に雪崩発生現場を想定しての訓練。スキー滑降して現場にいち早く駆け付け、掘り出し、安全地帯までの搬出を行います。
訓練中の二人。
ビーコンは、ズボンのポケットへ。私のは入りません。新しいのを買わなければ( ´艸`)。
すぐに出せるし、寒くありません。上着の中では、前がはだけてしまい寒くなりました。
マムートのビーコンがベストのよう。

掘り出した人をどう搬出するか。目から鱗の方法。習うべきです。

二木さんの事務所です。スキー場 里見ゲレンデ前の道を曲がってすぐ。
1シーズンに1回は講習を受けようと思いました。少々お金はかかりますが、金額に見合った内容を学習することができます。
