
講習二日目 今日は朝から雨が降り続いています。雷鳥バレースキー場は、営業を取りやめたとか。そんな悪天候の日はじっくりと講習を受けるに限ります。午前中は、ツエルトに要救者を包み、ソリに乗せて搬送するまでの一連の工程を学習。壊れないソリ作りに挑戦です。ザックの中にあるゴム製スキーバンドやスリング・カラビナなどあらゆる物を活用し、作り上げることができました。午後は実際に二木さんを乗せての搬送訓練。下りでの人員配置や、登りでの引き方、トラバース方法等を実践。状況に応じた判断の重要性を改めて確認することができました。
一番重要なのは、救出した要救者をヘリを呼んで乗せるのが最優先となります。しかし、状況によってはヘリが飛べなかったり、ヘリが着陸できるところまで搬出しなければならない状況がでてきます。その方法を今日は実践することができました。
時によっては、たまたまその場に居合わせた関係で、救出・搬送に関わる場面があるはずです。人道的に見てみぬふりはできないはずです。いや、してはいけないのです。ただ、そんな時に注意しておかなければならないことがありました。救助の要請があった場合以下の内容を確認しておく必要があります。
➀私達は、アマチュアであること。(プロではないこと)
➁用具の損傷・身体の損傷に対し責任を負わないこと。(紙に一筆書いて保管するぐらいの慎重さが必要)
➂現在位置(緯度・経度)を確認。
➃要救者の氏名・年齢・住所・緊急連絡先を確認。
➄ケガの状況・症状を確認。(ジャパンコーマスケールによる症状の伝達方法があるそうです。)
これだけを確認し、搬送して救助隊・救急隊に引き渡すまでが基本となるのです。
先ずは、要救者のこん包から。
ツエルト(二人用)を二つ折にして広げます。
ザック二つ空にして一つは普通に、もう一つはさかさまにして脚に通してウエストベルトを絡めてとめます。

二つのザックを固定した状態に。

上のザックの雨ぶたには柔らかいものを入れて枕にします。
ツエルトに横たえます。
簡易ハーネスをセットしてメインロープと結べるようにします。(大変重要)
こん包するときにロープの当たる場所には、柔らかいものを活用してクッションをはさんだ状態にします。
ツエルトに物を巻き付けインクノットで〆ていきます。このインクノットは重要なノットでした。
片方は、ガースヒッチで固定。
もう片方は、物を内側に入れコブを作ってインクノットで締めてとめます。
ツエルトにできているコブが重要。
最後に足を本結びで固定し完成。本来はヘルメット・ゴーグル・フェイスマスクで顔をカバーしなけれんばなりません。
スキーを人体の幅に合わせておきます。ストックのリングは外に出るように長さを調整します。
プローブ・ストック2セットを写真のように置き、スキーに固定していきます。
ビンディングにストックのグリップをスリングで固定していきますが、これが難しいのです。何度も練習しました。詳しくは、説明できませんので講習会に参加してください。
スキーの先端は、ゴム手袋にストックの挟み、スキーバンドで固定します。このBDのスキーバンドはよく伸びるので使いやすいと思います。ザックに数本入れておきたい。
ストックの交点もBDのスキーバンドをはさんで滑らないようにし、固定していきます。意外と重要なポイント。
テールも同じようにとめます。
メインロープはビンディングのスリングの管付カラビナもしくは、カラビナ互い違い掛けでエイトノットで繋げます。ここに力が集中することになるので重要。
シャコ万をスキーの先端に固定していますが、あくまで方向転換に使うのみ。
乗ってみます。
今回、ソリを作るために使用した用具。これだけを一人が持つのではなく、同行者で分担すべきなのです。ゴム手袋は結構有効です。
120cmスリングが4本 60cmが5本 スキーバンドが8本 カラビナ管付が2個 カラビナが6個
シャコ万2個 20mロープ(8mm) スキー1セット ストック2セット
二木さんを私達だけでこん包。

ソリももう一度作成。斜めにしてもよじれないことを確認します。
実際にソリに乗せてみました。ソリと身体の固定が重要です。ツエルトに作ったコブをうまく活用しなければなりません。

全員で先ずは反省。重要ポイントを確認し合います。
実際にスキー場にソリをだし、搬送の訓練開始。
基本下りは脚が下になるように。手が離れてもソリが勝手に滑っていかないようメインロープは、カラビナで身体と繋がった状態が基本。
必死に引っ張るキザノ君。
時々二木さんが降りてダメな個所を指摘。

私も一生懸命引っ張っていますが。
手を放しても身体には繋がった状態に。この後、二木さんに褒められました。
最後まで壊れなかったソリ。これが重要なのです。

メインロープを素早く片付け、凛々しいクスミン。カッコいい!
「本当は、ロープ片付けるの男の人がやるもんよ。」とポツリ。なぜか似合ってます。
今日も、充実の講習会となりました。
➀頑丈なソリを作ること。
➁その上に要救者を乗せて固定すること。
➂そのソリを雪上を滑らせ搬送すること。
少しは紹介しましたが、やはり実際にやってみなければわからないことだらけです。
講習会での失敗はすべてが学習となり、経験の積み重ねが楽しいBCスキーを支えていくことになるのです。
今回の講習会で良かったことは、昨年クスミンと実施してきたクライミングでのロープワークです。スリングやカラビナの使い方は、クライミングでの方法が基本となるのです。様々な活用方法を学習しておくことがBCスキーにおいても重要となってくるのです。
今回の講習が終わりではありません。これがスタートだと思います。機会あるごとに二木さんと行動を共にし、様々なテクニックやノウハウを学んでいきたいと思いました。
本当に充実の講習会となりました。
