薬師沢散歩で昨日の山行で使った脚を冷却休養 厳しい環境で育つ岩魚にも感動

8月10日は4:08に雲ノ平山荘を出発。頭は薬師沢の渓流のことでいっぱい。ただ、薬師沢までの下りがしんどかった。大きな石がつるつると滑り、登りより下りが危険。難所をクリアーした後は、たっぷりと4時間以上薬師沢の渓流散歩を満喫することができた。

3:00に誰かの携帯の目覚ましが鳴った。意外と熟睡していたよう。昨日は約13時間に及ぶ山行だったが、朝起きると意外と元気な状態だった。日々のトレーニング効果が出ているようだ。欠かさないことにしよう。

隣の人の迷惑にならないようにザックをもってフロント横の自炊場へ移動する。先客も一人いたが、お構いなしに着替えをして、出発準備に取り掛かる。今日も朝から山荘で準備してもらった朝食用おにぎりに、お湯を沸かしてカップ麺をたいらげる。おにぎりが硬かったので、カップ麺の汁を残して雑炊にしてもよかった。今度試してみよう。

4:00に外に出る。満点の星空だ。天の川まで見える。どんどん明るくなってくる。見える星の数もそれに伴い減ってくる。昨晩の雷雨で木道・横の木々も濡れている。雨具の上下を着てスタートすることにした。

4:08 雲ノ平山荘スタート。真っ暗な木道をライトを点けながら進むが、滑るのが怖い。おのずとスピードダウン。昨日の半分のスピードだろうか。やはり周りの木々の汁が身体にかかり全身が濡れる。雨具は大成果だった。

4:28に奥日本庭園を通過する。木々の背かけも高くなり、濡れる量も増してくる。いよいよ滑る石の急坂に差し掛かる。ここまで来ると上の雨具はいらなくなり脱ぐことにする。慎重に下るが、一か所のみ滑って脛と大腿部の付け根を打撲。痛さに耐えながら、バランス感覚が悪くなったことを痛切に感じる。年には勝てない。

5:30を過ぎたころから上がってくる人も増え始める。皆滑る石に苦戦していた。滑る上に急坂ときているのでたちが悪い。こちらもどうにか難所はクリアーした。後ろから来た若者は「3回しりもち付きました。」と言って追い抜いて行った。薬師沢小屋の赤い屋根が見えた時には、一安心だった。

6:21 薬師沢小屋に到着。預けておいたグッツをもらい、ウェーディングシューズ履き替える。履いてきたシューズをザックに入れて担いでみれば思ったほど重くもない。そそくさと薬師沢散歩をスタートさせた。水量が少し多いように思われる。やはり毎晩の夕立で支流からの水の量も増えているようだ。しかし、いつもながらエメラルドグリーンの澄み切った流れは気持ちがいい。沢登の初心者向けにはぴったりだと思われる。こういった場所ばかり来ているから、標高の低い沢にあまり興味がないのかもしれない。

スタートして大きなプールが連続するが、まったく魚の気配がしない。以前は流れに立ちこめば、岩魚が走った。前半、ゆっくりとフライの色や形を変えながら探っていくが反応がない。やはり少し日が昇り暖かくならないと活性化しないのかもしれない。しかし、上流に行くしかない。

7:10やっとちびっこ岩魚を溜まりの中で釣ることができた。サイズは#16のクリーム系パラシュート。いつもの#14ブラックパラシュートには、反応するものの、食ってくれたい。喰いも浅いのでフッキングまでに行かない。やはり印象としてはフライに擦れた状態になっている。#14が無視されるので#16番にしたとたんにフッキングするようになった。この辺りがフライフィッシングの面白さなのだろうか。

やはり薬師沢の岩魚は全体に痩せている。厳しい自然界で生きている岩魚だ。地元も川の岩魚とは明らかに違いを感じる。頭が大きいが胴体が細い。餌の少なさを知る。なので釣った岩魚はそっとリリースすることにする。

9:30を過ぎたころから、岩魚が流れの中からも顔を出すようになった。ただ、一回フッキングしないと、2度と出てきてくれない。この辺りも毛ばりに対する警戒心が備わっているようだ。その分こちらは熱くなってしまい、気が付くと時間が過ぎている。「ここぞといったポイント3回まで。」といったルールを作って釣り上がっていく。

10:10に大きな岩盤のプールに出くわす。見ると何匹もの岩魚が水面を意識して泳いでいる。大物の姿はない。ほとんどが20cmどまりといったところだ。同じところで数匹をフッキングさせることができた。

10:50左俣の流れこみにぶつかる。ここでお湯を沸かしてエネルギー補給とする。今回少々重かったがガス等をもってきて本当に良かった。ペペロンチーノをいただく。残っていたパン・コーヒーでしめくくり竿を納めることにする。約4時間ゆっくりと脚部を冷やしながら上がってきた。左股の登山道でシューズに履き替えて太郎平小屋を目指す。

11:36登山道に戻って歩く。脚部を冷却したことで意外と脚は動く。ウェーディングシューズやスパッツなど濡れたものをザックの表に括り付け水分を少しでもなくす努力をしながら、炎天下の中を進む。

12:06薬師沢にお別れをして、今日の一番の登りに差し掛かる。気温も上昇して地獄の状態だが、休むことなく35分でここをクリアーした。後は、太郎平小屋までルンルン気分。エネルギーも入って元気になってきた。

12:53太郎平小屋に到着。今まで見たことがないぐらいに人だらけ。昼時とあってバンバン生ビールが売れている。私はリンゴジュースで我慢した。一樹さんは相変わらずに接客に追われている。ここも声をかけずに邪魔をしないことにした。

13:04太郎平小屋から折立に向かって最後の頑張りだ。ここから1時間30分で下ったことはあるが、目標を2時間以内に設定。しっかり目標をもって下った方が集中力もでて、元気に下れる。どんどん先行者をぬいていく。

14:16三角点通過。ここまで1時間12分。折立到着を14時台にする。40分では下れると判断。一気に行く。

14:56目標を達成し、太郎平小屋から1時間51分で下ることができた。ここにきてどうしてこんなに脚が動いてくれるのか自分でも不思議なぐらいだった。ザックはそれなりに重い。これぞ日々のランニングの成果としか言えないだろう。

今回6月に発症した痛風のおかげで始めた体質改善。体重の減少と心肺機能の向上、確実に脚力も向上している。職場が変わって日々の運動量が一気に少なくなった影響は、1年間かかってじわじわと身体をむしばんでいたようだ。週に一度の山行で、少しは食い止めることができたかもしれないが、やはり年齢も影響している。今回の山行で、この後の自分の身体をどのように維持していけばいいか、加齢とうまく付き合っていく方法を確認することができた、そんな意義ある山行にもなった。やはりトレーニングは必要である。

レッドバロン単独

雲ノ平山荘~薬師沢小屋:2時間13分 準備:24分 薬師沢散歩:4時間09分  昼食:21分 

左俣出合~太郎平小屋:1時間38分 休憩:11分 太郎平小屋~折立:1時間51分  計:10時間48分

山荘の朝食用おにぎりとカップ麺(カレー味)

少し明るくなってきた。

4:08 雲ノ平山荘スタート

木道も濡れて滑る。慎重に行く。

4:28 奥日本庭園を通過まだまだ暗い。

水晶岳 さらばじゃ 紫に空が光りはじめる

黒部五郎岳

4:54 アラスカ庭園を通過 このころにはライトはいらなくなった。

5:03 いよいよ滑る石の出現か。

石に緑の藻がついている。これが滑る原因。

6:15 薬師沢小屋の赤い屋根が見えた。

思わず薬師沢の水量を確認してしまった。思ったほど増水していないので一安心。

6:21 薬師沢小屋に到着

ウェーディングシューズに履き替える。 このモンベルのゴムラバーソールは薬師沢にピッタリ。しっかりグリップしてくれる。

6:45 スタート

ここで最初の一匹 ちびっこ岩魚

綺麗な渓流が続く

一番状態の良かった岩魚 2匹目

やっと3匹目 本当に渋い ここまでフッキングが下手な岩魚に出会ったのは久々。5~6匹釣りそこなっている。

岩魚が顔を出した瞬間をとらえたが、フッキングせず。

4匹目 気温の上昇と同時に岩魚も流れの中に出てきた。上の流れで。

薬師沢独特の岩魚 色が黒ずみ頭が大きい割には胴体が細い。尾びれは大きい。厳しい環境の中で生きている証。

5匹目 そっと手のひらにのせた一匹 手も濡らして握らないようにする。毛ばりも優しく外す。

6匹目 いかに胴体が細いかがわかる。地元の岩魚はこんな風にはならない。優しくリリース

今回一番反応が良かった #16ブラウンパラシュート 胴体はフラッシャーブーを巻いて光るようにしている。

10:54 昼食にする。

太陽の日差しを避けるいい場所があった。

コーヒーも入れる

結構おいしかった。この中にお米を入れてもOK。

11:36 渓流散歩終了 髭がのびて人相が悪い。左俣から登山道を目指す。

気温も上昇してきたが、元気に登山道を進む。

マルバタケブキ

ヤチトリカブト

ヤマハハコ

クロトウヒレン

上手く撮れた気がするのは、わたしだけ?

12:06 ここからが辛い登り。ここは休まずに一気に勝負。

風もなく地獄の登り。

見晴らしのいい場所に出てきた。風もある。

もう登りは終了

ミヤマアキノキリンソウ

イワショウブと薬師岳

太郎平小屋が見えてきた。

オヤマリンドウ

シナノオトギリが今を盛りと咲いている。

シナノオトギリと薬師岳

12:53 太郎平小屋に到着 この人だらけ状態。

13:04 ウェーディングシューズ等をザックに入れて折立へ。

14:01 鞍部通過

14:16 三角点通過

6月には水芭蕉が綺麗な場所。

14:33 あられちゃんの看板通過 なんか別のものにならないのか。

14:56 折立登山口に到着 お疲れさまでした。充実の二日間だったように思う。いろいろ体力面での課題をここまで解決して得た感動だった。

“薬師沢散歩で昨日の山行で使った脚を冷却休養 厳しい環境で育つ岩魚にも感動” への4件の返信

  1. 日々のトレーニングとしてランニング始めたんですね。体重激減しませんでしたか?脚力もupしてると思いますが体が軽くなった効果も大きいんだと思います。

    私は夏バテ気味で最近ランニングをサボってました。秋のマラソン、このままではまずいなぁ…

  2. もともと筋肉量が少ない人は、逆にしっかり食べて体重を増やさないと、動くエネルギーが筋肉にたまりません。食事を考えて筋量を増やしていきましょう。私の場合やせたといっても71kgはあります。

  3. 毎回すごく盛りだくさんの内容なので、感想はいろいろあって書ききれませんが、今回はイワナについて。
    テレビで見ましたが、水がごく少ない源流のほうにも生息していて、すごい生命力ですね。
    ヤマメはサクラマスの陸封型だったと思いますが、イワナの親は何?
    調べてみましたが、イワナはイワナのようです。
    サケマスの仲間なので海には親がいるものと思っていましたが、不思議です。

    白馬村の姫川源流へ行ったとき、小さな小川に新巻鮭のように巨大な魚が1匹だけいてビックリ!!
    ちょっと恐怖を感じるほどでした。
    家に帰って調べたら、この地域では放流された各種マス類とイワナとの交配が進んでいて、このような魚が見られるのだそうです。
    純粋なイワナもかなり大きくなるらしいですね。

    1. ロッドさん。岩魚について調べていただきありがとうございます。サクラマスがなぜ海に降りるかがドラマチックなのです。ヤマメが川で生まれ、縄張り争いに敗れた小さなヤマメが、海に降ります。そして数年後に50cm~70cmにまで海で大きくなったサクラマスが、自分が生まれた川に、戻ってくるのです。
      私が生活する黒部市には、有名な黒部川があります。関西電力は、ダムの維持のために排砂というものを大雨が降った時に行っています。現在、その排砂が川の生態系に大きな影響を与えています。
      関西電力は、その保証に多くのヤマメの稚魚を放流しています。そのヤマメから川に残ることができなかった個体がたくさん海に降りて、サクラマスになって黒部川に戻ってきています。
      なので黒部川はサクラマスが釣れる川で有名になりました。
      ちなみに、岩魚も海に降りてアメマスとなって戻ってきます。北海道にいるアメマスがこれです。やはり海の方が餌が多いようですね。

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