まだ夏山最盛期といった感じはないが、第2弾ということで、陸上関係者を誘って西北尾根から毛勝山に行ってみることにした。同行の若者は、まだまだ経験不足。今の時期の山の状況把握ができておらず、アイゼンを持ってくるようアドバイスまでは良かったが、まさかのトレランシューズでの参上となった。
持ってきたアイゼンも父親から借りてきた物。本来山行前に装着方法ぐらいは、確認するが、それもしていない状態。まだまだ体験することで学習していく年代であることが分かった。アイゼンを持たせてくれたお父さんに先ずは、感謝の言葉を言いたい。「本当にありがとうございました。息子さんを無事に帰宅させれたことが本当に良かった。」「少々スパルタだったかもしれませんが、素晴らしい体験だったと思います。」
ここ毛勝山の西北尾根は、標高約800mから一気に標高2400mまで駆け上がるルートだ。剱岳の早月尾根に匹敵する急登の連続となる。その為、標高が2000mを越えたあたりから残雪がでてくる。登山道の多くが、いやらしいことに北斜面にあるため、トラバースの登山道は、滑落の危険が出てくる。なので今の時期には、アイゼンは必要となる。そんな上級コースを、今回誘ってしまった。体力面では自信があるようだが、状況がイメージできないため、なかなか自分での判断が難しくなる。これもまた経験あるのみだ。
同行のもう1名は、ブログに顔出しNGということだった。仕事場の職種が変わり、周囲の目が気になるとのこと。そんな仕事に従事したくないものだ。少々見苦しいがご勘弁。
5:18 片貝川の第五発電所の上にある車止めを出発。3台の車があった。その中の長野ナンバーの方が、毛勝山に向かっていかれた。
5:26 阿部木谷方面に少し進んだところにある、登山口を通過。標高760mから一気に1080mまで駆け上がる急登だ。朝から気温も少々高め。3人で気合を入れてスタートした。
6:03 急登終了。この区間を37分でクリアー。ハードにせめていった。ここを登り切っても少しの息抜きの後に、またまた急登が待っている。この時間帯では、昨日の雨の影響からか、葉っぱ等も濡れている。この辺りは、チゴユリの群生地の様。沢山の可憐な花が一斉に咲いている。
6:29 標高1274地点を通過。この辺りは杉林が続く。日当たりのいい場所には、アカモノ(イワハゼ)の花がでてくる。コイワカガミ・マイズルソウが見られるようになった。
7:30 標高1600m地点を通過。この辺りから見晴らしがよくなり、稜線上のハイクとなる。太いダテカンバの樹に熊の爪痕を発見。やっぱり熊はいるので十分な注意が必要。天候も回復し、太陽が照り始めた。太陽がよく当たる場所では、チシマリンドウ・ツマトリソウが咲いている。
8:00 稜線上にある大岩を通過。ここにはハクサンシャクナゲが今の時期にいつも咲いている。薄いピンク色の花が可愛い。その足元には、ミツバオウレン・キバナスミレの花も見ることができた。
8:20 最初の雪渓を通過。とりあえず傾斜のない場所に乗り上げて、右側の登山道に入る。ここで道に迷う人も多く、過去に2回ほど、登山道の入口を教えたことがあった。
8:37 傾斜がそこそこある雪面にでる。二人はここでアイゼンを装着。私も通過後にアイゼンを装着することにした。アイゼン装着後は快適に雪面をハイクしていく。
8:59 標高2000m地点を通過。ここに来て初めて毛勝山の山頂を拝むことができた。今回、長野から来られた方と前後しながらのハイクとなっている。おそらく初めての方だと、道に迷う場所がいくつもある。我々が追いつくのを待っておられた。しっかり道案内をしてあげた。
9:25 最初の難関い到着。急な雪面の登りが出て切る。ここをクリアーできれば、山頂までたどり着くことができる。若者は、最初に付けていた軽アイゼンから、10本歯のアイゼンにこの辺りで付け替えたようだ。私は、先に行ってしまいその様子を見ることができなかった。ここでのアイゼンの交換が、よかったようだ。
9:43 クワガタ池だろう場所を通過。雪におおわれて確実ではないが、今までの山行経験から推測ができる。ここから最後の頑張りとなる。だいぶ雪も緩み、アイゼンをけり込むことで足場ができる状態。できるだけ雪が消えている稜線沿いをハイクしていく。
10:44 毛勝山山頂に到着。5月5日以来の山頂は、少し雪が溶けて広くなっている。長野県から来られた方も山頂に到着され、地元の山について紹介した。
10:53 約10分遅れで二人が到着。若者も無事に山頂にたどり着くことができた。風の弱い場所に移動して食事を摂る。いつもと変わらぬ昼食だがやっぱり、山の上で食べるのは美味しい。天候も少しずつ回復し、剱岳にかかっていた雲も抜けてきた。
11:39 下山の準備に取り掛かる。若者は、自分でアイゼン装着に取り掛かるが、なんせ初めての経験。左右は間違えているし、しっかり踵におさまっておらずで、ダメ出しをくらう。何事も体験から学んでもらう。同行の「やんごとなき人」は、超ベテラン。立派な教育者でもある。若者を暖かく見守りながら、適切なアドバイスを行っている。まったく私の出る幕はなかった。
11:46 下山開始。最初の急な斜面が最大の難関。アドバイスを受けながら、焦らず確実に下っていく。この慎重さが素晴らしい。私は、先行して下で見守りながら下っていった。
12:36 最後の急斜面もクリアー。ここまでくればOK。鞍部から一度上がって、標高2000m地点へ向かう。
12:56 長野から来られた方が、下山の道に迷って私達を待っていた。賢明な判断だ。変に強引な下山をすると、大きな滑落事故になりかねない。一番稜線上が斜度が緩くなっている。そこを外さないように、登山道上を進む必要がある。(雪で登山道が分からなくなっている。)
13:16 雪は最後だろうと、アイゼンを外す。しかしこの後も、やはり雪がでてきた。若者は雪の横から出ている笹につながりながら降りてきた。
13:33 やっと雪のない登山道に出る。ここからは、忍耐の下りとなる。とにかく急な下りが延々と続く。
14:02 登りでは見つけれなかった、ナナカマドの広い花に出会う。これから標高の高い場所でどんどん咲いていく花だ。秋には赤い実を付け、葉っぱも紅葉して散っていく。もう膝頭がガクガクしてきた。時間だけが気になる。「後1時間30分の頑張り」と自分に言い聞かせて下っていく。
14:56 いよいよ最後の急な下りに差し掛かる。ここを頑張れば登山口だ。ラスト30分の頑張りどころだ。私は、下がっているお助けロープを使って下っていくが、若者はそんなものは使わずに降りてくる。やはり筋肉の柔軟性が違うようだ。やんごとなき人もやはり少しずつ遅れる。彼も辛そう。
15:25 登山口に到着。何度来てもこの最後の下りは慣れない。そう考えながらもまた来てしまう。毛勝山の西北尾根には、登山者を引き付ける魅力があるようだ。急登の連続だからこそ得ることができる満足感があるように考える。
15:31 駐車場所に到着。概ね予定通りの行動ができた。今回の山行が、彼にとっても素晴らしい体験になっている。装備の重要性・ルートファインディングの重要性・登山は装備をしっかり考慮し、自分の技量と体力等を的確に判断しながら、チャレンジしていくところに楽しさがある。まだ経験していない場所を、クリアーしていく達成感がたまらない。まだ見たことにない景色を見ることができた喜びは大きなものだ。バージョンアップした若者とまた楽しい山行を計画していこうと思う。
メンバー:やんごとなき人・S鷹君・レッドバロン 総山行時間:10時間13分

往路:5時間26分 山頂休憩:1時間02分 復路:3時間45分

スタート地点:標高711m 毛勝山山頂:標高2,145m

5:18 駐車場をスタート。

トトロの樹(桂の樹)にご挨拶。

5:26 登山口を通過。

急登を行く。



6:03 急登終了後にチゴユリの群生に遭遇。可愛い花が下を向いて咲いている。

下から撮影。


隣の駒ヶ岳が見えてきた。まだ天気は薄曇り。

マイズルソウ

杉林の中を進む。

若者は元気だ。

アカモノ(イワハゼ)を発見。

コイワカガミ

マイズルソウの群生。




熊の爪痕を発見。


7:39 だいぶ開けてきた。


雲もなくなり晴天に。


チシマリンドウ

7:47 最初の大岩。

ツマトリソウ



開けた稜線上を進む。

ミツバオウレン

ハクサンシャクナゲ 薄いピンクが可愛い。

キバナスミレ


稜線上に雪がでてきた。

まだアイゼンを装着するレベルではないが時間の問題。

ここの登山道入り口が分かりずらい。


8:34 アイゼンを装着。

慎重にトラバースする二人。


8:54 標高2000m地点


やっと毛勝山が見えてきた。

この辺りで若者はアイゼンを付け直したそう。



9:43 クワガタ池あたりからの毛勝山。


雪は緩んできたが、できるがけ右側を登るようにする。



5月5日に滑った大清水谷。

長野からの方の上がってきた。

最後の急斜面。


雪がなくなった。

徐々に平になってくる。山頂が近い。

10:44 山頂に到着。



約10分遅れで二人も上がってきた。

3人で記念撮影。

剱岳にかかっていた雲の抜けてきた。

右が鹿島槍ヶ岳 左が五竜岳。

右端が、唐松岳~不帰の嶮~天狗の頭~白馬鑓ヶ岳



二人で記念撮影。

お昼にします。いつものメニュー。

今日のカップ麺はこれ。



コーヒーもいただきます。

11:39 自分でアイゼン装着にチャレンジ。


左右逆を指摘されて付け替え。

踵のチェックが入る。大変需要ポイント。

11:46 下山開始。


慎重に下っていく。





12:15 ここまでくれば一安心。


12:47 鞍部から登り返して標高2000m地点へ。ここまで1時間かかった。装備がしっかりしていればおそらく30分かからないはず。


13:16 緩くなってきた所でアイゼンを外す。

アイゼンを外した後にまたまた斜面がでてきてしまった。

13:33 帰りの尾根が綺麗に見える場所。



13:42 大岩を通過。


アカモノ(イワハゼ)

ナナカマド

この杉の木を何度も撮影している。


チゴユリ

14:59 最後の急斜面に突入。



ギンリョウソウ 朝には気が付かなかった。


アマドコロ

15:25 登山口に到着。辛い下りからやっと解放。


15:31 駐車場に到着。お疲れさまでした。充実の山行となった。第2弾でここをクリアーできれば、次は早月尾根かな。
番外編:今回の山行で初めてマダニにかまれてしまった。初めての経験。翌日に黒部市民病院の救急で切除してもらったが、皮膚とも切り取るので三針縫うことになった。お風呂にも入ったが、切除するまで生きていた。恐るべしマダニ。マダニから感染する病気があるため、抗生物質の薬を6日間飲むこなった。
マダニから感染する病気
マダニはライム病・回帰熱・日本紅斑熱・ダニ媒介脳炎・重症熱性血小板減少性症候群(SFTS)などの病気の原因となる病原体を保有していることがあり、咬まれることでこれらの病気に感染することがある。気を付けていきたい。



こんにちは、いつも参考に拝見させていただいてます。
多分同じ日に僧ヶ岳と駒ヶ岳行きました。初めてでしたが
とても気に入りました。
毛勝山も良さげですね。もう少し雪消えてからか秋にでも
行ってみたいと思います。
miyakenさんコメントありがとうございます。
10日の土曜日に行かれたんですね。天気もどうにか回復傾向で、私達も楽しい山行になりました。年に1回は、西北尾根から毛勝山に行っていますが、春よりも秋の方が私は好きです。やはり紅葉の西北尾根がいいですね。クワガタ池も今の時期は、見れません。僧ヶ岳・駒ヶ岳とは、また違った魅力があります。秋に登られた時には、感想をいただけると嬉しいです。私の顔を見かけた時は、是非声をかけてください。よろしくお願いいたします。
若いエネルギー注入でレッドバロンさんは、また若返ましたかね(笑)
若者2名、もともとアスリートの方なのでしょうか、はじめたてにして、体力と丈夫な関節羨ましいです~
マダニの件、参考まで教えてください。
①どこを咬まれましたか
②自分が咬まれていることに、どのようにして気づいたのでしょうか?(痒い、痛い、触ったら凸、家の方が気づいた)
③マダニが頭を突っ込んでいる状態のまま(自分で取らずに)病院でしょうか
私は咳で死んでました。
死んでるうちに梅雨入りしそうです…
陸上関係者の若者は、私と同じ走り高跳びの選手でした。現在は、教員です。なので体力はありますね。
➀マダニに噛まれた箇所は、右肩の後ろです。タオルも巻いていたのですが、おそらく首筋から侵入されたのでしょう。
➁当初は、チクンと針で刺されたような感じがあった。その後、痛みもなくなり、忘れてしまった。温泉に入って身体も洗ったが、ポツンと何かが付いている感じがしていた。痛くもかゆくもないので、忘れていた。翌日の夕方になって、なんとなくかゆくなってきたので、家族に見てもらった。携帯のカメラで撮ってもらい判明。
➂そのままの状態で、市民病院の救急に行く。すぐに切除することになり。皮膚とも取り除く。三針縫う。抗生物質の薬を6日間飲むことになる。20日に抜糸と血液検査の予定。
富山で、日本紅斑熱の患者が出て、新聞に載ってました。多いみたいです。その方も抗生物質の薬で、回復したそうです。私は、発症していませんが、医者は、念のためといった感じです。
とても参考になりました!
やはり自分では気づかないのですね。。あたらめて調べてみたら、マダニは麻酔用物質を出すことによって、ヒトに気づかれにくくするようです。
注意していきたいと思います。
情報ありがとうございました!