秋を飛び越して冬景色の「笠ヶ岳」1day山行 10月初旬の雪を初体験 装備の大切さを再認識

9月の剱岳山行以降に痛風が発症。痛みがとれるまでに1週間、その後は、仕事で土・日がつぶれたり、天候不順だったりと山行タイミングを欠いていた。一ヶ月ぶりの山行で、一気に冬景色となった「笠ヶ岳」へ1day山行。山頂からどうにか槍ヶ岳を拝むことができた。

今回、夏山にテントを持って2泊3日で折立~雲ノ平~水晶~鷲羽~三俣蓮華~黒部五郎~折立と周回を共に楽しんだ若者(S鷹君)を誘ての山行だった。少しずつ登山経験が増えてきた彼だが、新穂高温泉を起点とした山行経験がまだないとのことで、誘ってみるとすぐにOKの返事が来た。

10月に入って一気に冬型の気圧配置になり、寒気が流れ込んできた。平年を調べてみた。初冠雪が非常に早い気がしたが、意外とそうでもなかった。

富山地方気象台は8日、立山で初冠雪を観測したと発表した。「平年より4日早く、昨年より2日遅い。」とのことだ。

同気象台によると、「夏が終わった後、山麓の気象官署から山頂付近が積雪などで初めて白く見えること」を初冠雪と定めており、「山頂付近で初雪が降っても雲に覆われて確認できないことが多いため、初冠雪の日と山頂付近の初雪の日は必ずしも一致しない」としている。

2018年10月23日投稿で笠ヶ岳1dayを行っている。10月下旬での山行だったため、紅葉も終盤だったが、まだまだ紅葉を楽しむことができた。今回は、笠新道登山口周辺は、まだまだ紅葉が始まっていない。標高を上げていくと、少しずつ紅葉が出てくるが、標高2000mを越えたあたりから雪が積もり一気に銀世界となっている。積雪は、10cm程度だが、これから紅葉しようとしている樹々には、雪が積もっていた。

金曜日の19時に待ち合わせ、新穂高温泉の無料駐車場に21時頃に到着。翌日は、3時に起床して4時出発予定なので、すぐに寝ることに。気温が10度ほどで外は肌寒いが、車の中は暖かたっか。いつの間にか就寝。

翌日は、トイレに行きたくなって目が覚めた。2:30頃だった。年をとるとどうしても夜にトイレに行きたくなってしまう。彼もなんとなく起きているようで、声をかけトイレに立つ。結局その後は、起きてしまい、2:50頃には、二人とも起きだして朝食の準備に取り掛かった。

3:57 真っ暗な駐車場をスタート。この連休は、全国からたくさんの登山者が新穂高温泉に来る予定を立てていたことだろう。この3連休の天候が、思わしくないためか意外と駐車場は空きがあった。

4:08 新穂高温泉の岐阜県警察山岳警備隊詰所前を通過。意外と登山者の数は少ない。ここからだらだらと笠新道登山口までが長い。本当はMTBで行きたいぐらいだ。立派な林道が整備されているので、逆にMTBを活用しての登山を推奨すれ、登山者は増えるような気がする。登山口まで50分かかった。

4:58 標高1390mの笠新道登山口に到着。この時間帯でも真っ暗。吐く息が白くなり、手袋が必要だった。いよいよ急登開始。一ヶ月ぶりの登山で身体が登りになれていない気がして少々不安。先ずはスローペースで登っていく。目標は3時間30と設定した。ちなみにコースタイムは、4時間20分となっている。

5:52 標高1700mの看板前を通過。湿った登山道の石が気になり、なかなかペースが上がらない。開けた場所に出て、穂高方面を見ると、素晴らしい稜線が目に飛び込んできた。ちょうど北穂高岳~奥穂高岳の区間だ。白くなっているのでおそらく笠ヶ岳も真っ白だという予想がついた。一応、若者にも防寒対策をしてくるようにと連絡をしておいてよかった。(果たしてどこまでできているかは定かでなない。経験していくことで判断ができるようになる。)

6:33 標高2000m辺りを通過。足元に雪が積もり始める。先行者の踏み跡をたどっていく。先行者の足跡は、4名ほどだろうか。まだまだ雪が踏み固められた状態になっていない。なので自然と慎重なハイクとなる。開けた場所に出ると、槍ヶ岳が綺麗に見えてきた。

7:38 大きな岩の前で写真を撮ってもらう。標高も2300m辺りだろうか周囲は真っ白になっている。積雪も20cmはある。何となく不安になってきた。この時期にこれだけの積雪を経験したことがない。ましてや装備に関して「アイゼンが必要だった?」「雨具ではなくハードシェルの冬対策が必要だった?」「若者はこの後、大丈夫だろうか?」などと考え始める。

8:09 杓子平の入口に登り上げる。先駆者のご夫婦が休んでおられ、ラッセルのお礼を伝えた。それにしても雪が多い。積雪30cmといったところだろうか。私達を抜いていった若者が前を行く。私達もその足跡をたどっていくことにした。

8:37 杓子平から笠ヶ岳の稜線に向かっての登りに入る。私達が先頭だったら、おそらく登山道は見つけることができなかったと思われる。所々の岩に丸印がついているので、間違ってないようだ。ここまで何となくスカッと晴れてくれない。笠ヶ岳の全様も見ることができていない。不安になってきた。

9:39 1時間30分かけて稜線上に登り上げた。救いは思っていたほど風が強くない事だ。抜戸岳方面へは行かずに、笠ヶ岳を目指すことにした。稜線上は、意外と積雪が少なく、踏み跡もしっかり付いている。太陽が出てくると汗ばむときもあった。

10:26 抜戸岩を通過。稜線上にかかっていたガスも抜け始めた。抜戸岩の隙間から笠ヶ岳を撮影することもできた。この辺りの這松には、雪が付着して綿あめのようになっている。場所によっては、雪がエビのしっぽのようになっている場所もある。雪と風の悪戯は本当に面白い。

10:48 後を振り向きと、槍ヶ岳が綺麗に見えた。しかしそこから奥穂高方面までの稜線には雲がかかって姿を見せてくれあない。

11:06 笠ヶ岳山荘横を通過して、山頂へ向かう。山荘はまだ営業していた。小屋のHPを調べると10月10日に小屋を絞める予定となっていた。

11:23 笠ヶ岳山頂に到着。山頂にかかっていたガスも抜けて、眺望が効く状態になっている。タイミング的には、一番いいタイミングで山頂に到着できたようだ。二人で写真を撮り合い、喜びを分かち合った。山頂から下界を覗くと、本来であれば白人の山頂の下には、紅葉の山々が広がっていなければならないはずだが、緑のままだ。何となく違和感を感じてしまった。

11:32 山頂にある祠で安全下山を祈り、下山開始とする。先ずは山荘まで下って中で持参したお昼を食べさせてもらうことにした。

11:45 山荘に到着。入口の温度計は2度となっている。太陽が出てこれだけの温度なので、さぞ昨晩は寒かった事だろう。水道管は凍って水が出なくなっているようだ。土間のテーブルに座って、いつもにカップ麺と今回は鱒の寿司を食べ、コーヒーもいただき、デザートも食べた。下山のためのエネルギー補給は十分。

12:17 山荘をあとにする。下っていくとこの時間帯に上がってくる登山者が増えてくる。連休で秋山を楽しもうとテント持参の登山者もいる。この状況の中でテント泊は厳しいだろうと考える。何は厳しいかというと、雪の壁を作るだけの積雪がない。なので冷たい風が直接テント内に吹き込むことになる。この時期に冬用のテントを持ってきている人はどれだけいるだろうか。そんなことを考えてしまった。

12:44 抜戸岩を通過。太陽が照って、稜線上の登山道には水たまりができている。快調にとばしていく。

12:59 今回の山行で初めてゴロー登山口に巡り合った。S-8を履いて、しっかり冬装備が出来ている方だった。ゴロー登山靴の感想を聞くと、「最高です。いいですよねこの靴。」とかえってきた。やはり満足しておられるようだ。

13:19 分岐点を通過して、杓子平方面へ。下からたくさんの登山者が上がってくる。その都度、避けて通過を待つ。この時間帯なると、踏み跡もしっかりついて、登りやすくなっている。いやなのは、登山道に水が溜まっているところも増えていたことだ。

14:16 笠新道への入口に到着。いよいよここから急な下りとなる。雪があり滑りやすくなっているので、慎重に下っていく。午前中と違って光の当たり方が違うのか、眼下の紅葉が鮮やかに見えていた。

15:04 標高2200mを通過して、雪も重い状態となっている。少しずつ下りやすくなるが、徐々に大腿部に力が入らない状態になってきた。無理をして転倒するのも嫌なので、スピードを上げずに下りていく。

15:46 標高1800mを過ぎると、登山道の雪もほとんどなくなった。今度は、私の脚力がやばい状態になってきた。力が入らない。やはり歳には勝てないようだ。怪我をしないためにも慎重に下ることを心がけた。下に林道が見えるのに、なかなか近づいてこない。後ろの若者も相当辛そうだ。「同じところをぐるぐる回ってませんか。」「標高が全然変わらない。真っすぐ下りたい気分になってきた。」などと言い始める。その気持ちは私も同じだが、「時間が解決してくれるよ。16:30には着くから。」と言ってごまかした。

16:35 笠新道登山口に到着。後半の30分は、本当に辛かった。それでも後は林道をだらだらと下るのみだと思うと気持ちが楽になる。

17:20 デートを通過。行きよりも3分余計に時間がかかってしまった。いかにダラダラだったかが分かる。

17:39 駐車場に到着。充実の山行に二人とも大満足。この時期に雪の風景写真が撮れたことに、若者の大満足だったようだ。やはり彼にとってはいい経験となったよう。登山装備に関する反省や準備しなければならない物に対して少しは考えてくれたのではないかと思う。

立山中高年大量遭難事故が記憶にある。1989年(平成元年)10月8日午前中から夜間にかけて立山一帯が悪天候に見舞われ、立山三山を縦走中のパーティ10名が遭難し、うち8名が低体温症で死亡した事故である。

10月初旬の雪は、登山者にとって悩ましい。彼にとってもいい経験になったように思われる。登山装備を充実させていくことは、自分の命を守ることに結びつくことを改めて考えさせられた山行となった。

メンバー:S鷹くん・レッドバロン

総山行時間:13時間04分  総踏破距離:25.14km

往路:7時間07分 山頂滞在10分 復路(山荘食事32分含む):5時間47分 

新穂高温泉標高:1044m 笠ヶ岳標高:2897m

レジアスエースの中で就寝準備。

20:55 おやすみなさーーーーーい。

2:50 起床 朝食の準備に入る。

おにぎり3個とみそ汁で朝食。

3:57 無料駐車場をスタート。

車道を歩いてターミナルへ。

4:08 ターミナルを通過。

4:16 ゲートを通過。ここからMTBで行きたいぐらい。日本人はしっかるルールを守っている。

4:48 橋を渡って左岸へ。

4:58 笠新道入口に到着。いよいよ本格的登山開始。

岩がゴロゴロの登山道。滑りやすい。

5:52 標高1700mの看板前を通過。

まだ普通の秋の服装。

穂高方面の稜線が綺麗に見えた。北穂~奥穂にかけて。

6:08 標高1800mの看板と救急箱。

綺麗な眺めに酔いしれるS鷹君。彼の服装は夏山そのもの。大丈夫か?

紅葉を写真におさめる。

レッドバロンの服装は、下は、風を通さないファイントラックのズボン(秋・冬用)、上はティートンブロスのメリノウールのTシャツに、パタゴニアのR1フーディ。ザックには、ティートンブロスのウインドブレーカー、ファイントラックの雨具上下、テムレスのグローブ、薄いダウンジャケット、メリノウールのキャップが入っている。寒さ対策はばっちり。

槍ヶ岳が見えてきた。槍ヶ岳~奥穂高までの稜線がしっかり見えた。大キレット~北穂高岳は、やはり横から見るとすごい。

6:33 雪がでてきた。

風が冷たいのでフディーをかぶる。ちょうどよかった。

6:48 太陽が出てきた。

紅葉の中で一枚。

6:57 標高2100mの看板前を通過。

7:38 大岩の前で。

8:02 雪の量がやばい。足跡を頼りにハイク。

先行者が付けた足跡を踏んでいく。

積雪が20cmほどになってきた。もう少しで乗越。

8:12 杓子平の入口に到着。

先行者の足跡を頼りに行くしかない。

けっこうな雪の量。

雨具の下を着用。防寒と雪対策を図る。

先行者のご夫婦になかなか追いつけない。強者である。

9:39 笠ヶ岳の稜線に登り上げる。風が無いのが救い。体感温度はそれほど下がらない。

9:45 分岐を通過。強者の男性がウエアー調整をしておられた。帽子はやはり夏山用。

10:01 稜線を進む。ガスが出て笠ヶ岳が見えない。

全容が見えない。

寒きなってきたので雨具の上を着用。テムレスの手袋は最高に良かった。

10:24 笠ヶ岳の先端が見えてきた。

10:26 抜戸岩を通過。

だんだんガスが抜けてきた。抜戸岩の力か。

10:31 笠ヶ岳の全様が見えた。

稜線上の雪も少なくなってきた。強風だったことが分かる。

風と雪が作り出した造形。綿菓子のような雪が這松にくっついている。

10:48 槍ヶ岳が綺麗に見えた。

11:06 笠ヶ岳山荘を通過。

山頂はすぐそこ。

11:23 笠ヶ岳山頂に到着。

笠ヶ岳のエネルギーを吸収。

ここは万歳でしょう。昭和の男はこれ!

下界はまだ紅葉が始まっていない。

11:32 安全下山を祈願。

11:45 山荘の土間のテーブルで持参した昼食を食べる。

珈琲とデザートもいただく。

12:17 下山開始。

サヨナラの岩の前で。

12:44 抜戸岩を通過。

12:59 ゴロー登山靴 S-8に出会う。

13:19 分岐点を通過。

13:35 杓子平に向かって下山。

雪が緩んで歩きやすいが、その分水たまりが増えてきた。

しっかり踏み固められている。

13:52 杓子平の真ん中を進む。

14:16 杓子平から笠新道へ進む。最後の見納め。

笠新道の下りに入る。

15:04 紅葉が綺麗な場所を発見。

15:07 標高2100m看板前を通過。

15:46 雪がほとんどなくなった。

おそらく椎茸だと思うが。

16:33 相当下ったが、なかなか林道が見えない。

と思ったら、登山口が見えた。やったーーーーあ。

16:35 登山口に到着。膝ガクガク!

若者は、余裕しゃくしゃく。もっと早く下れたのだろうが、私に合わせてくれた。感謝感謝!

17:19 ゲートを通過。

温泉街が見えてきた。

17:39 駐車場に到着。本当にお疲れさまでした。13時間を超える山行に大満足。この後道沿いにあった、「ひがくの湯」に入って汗を流した。

“秋を飛び越して冬景色の「笠ヶ岳」1day山行 10月初旬の雪を初体験 装備の大切さを再認識” への2件の返信

  1. こんばんは。
    季節の変わり目の山、特に冬に変わるタイミングは危険が多いですね。防寒装備、アイゼンなどの冬山装備。必要かもと思いつつ、まぁ大丈夫かと持たずに入山することは十分ありそうです。

    10月に入って以降、山の遭難が相次いでますので、注意していきたいですね。
    私は3連休の中日に岩手県の岩手山に登ってきました。こちらは積雪はありませんでしたが、氷点下で寒かったです~

  2. 10月初旬の寒波にびっくりでした。実は立山は雪が積もっていても穂高方面は大丈夫と思ってました。穂高を挟んで蝶ヶ岳は積雪がないようです。紅葉もまだまだなのに、2000m以上は雪。これが根雪になってくれるのならいいのですが。10月は、土日ごとに忙しく、11月まで行けるかどうかわからない状態です。

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